メルカリでビットコインを取得！　確定申告は必要？　具体的な取引について解説

2024-10-03 2024-10-06

yu-koakita_taxac

決済手段や投資手段としての認知度が高まっている暗号資産。
メルカリでもビットコイン（BTC）やイーサリアム（ETH）を買うことができ、
また、その買った暗号資産を商品購入時の支払いとして使うこともできます。

では、どのような取引の時に確定申告が必要となるのでしょうか。
課税される具体的取引と、所得の計算方法について解説します。

知らぬ間に小金持ちなんてことも・・・

ビットコイン取引の課税されるタイミングとは？

メルカリでの売上金やメルコインで購入したビットコインを
保有しているだけでは、税金はかかりません。

では、どのような取引の時に税金がかかるのでしょうか。

出品されている商品をビットコインで購入した時

商品を購入しただけなのに、税金がかかるの？！
とビックリされる方もいます。

これは「商品を購入する」という取引を分解してみるとよくわかります。

「手持ちのビットコイン（BTC）を売却し、円（JPY）を購入」
　　↓
「購入した円（JPY）を購入商品の支払にあてる」

という流れなんですね。

例えば、
0.001（BTC）＝9,000円の時に、0.001（BTC）を購入し、

その後、
0.001（BTC）＝16,000円の時に、0.0005（BTC）を使って
8,000円の商品を購入したとします。

値上がり益は3,500円＝（16,000ー8,000）÷ 0.001BTC × 0.0005BTC
となります。

ビットコインに限らず、ドルやユーロなどの外貨も
通貨を変えたことにより得た利益は
所得が発生し、税金がかかります。

ビットコインを売却してメルペイに移した時

保有しているビットコインをメルペイ残高へ円（JPY)として移した時、
利益がでた場合も税金がかかります。

これは先ほどの「商品を購入する」を分解したときの
「手持ちのビットコイン（BTC）を売却し、円（JPY）を購入」

と同じ取引です。

キャンペーンでビットコインをもらった時

タダでもらったのに、税金かかるの？！
と思われがちですが、実は税金がかかります。

大抵キャンペーンでは「300円分のビットコインプレゼント！」
となっていますので、
この「300円」に税金がかかります。

これ意外と見落とされがちなので、注意が必要です。

ビットコインの所得計算方法

国税庁の「暗号資産の計算書（総平均法）Excel」をダウンロード

国税庁が提供している「暗号資産の計算書（総平均法）」は
あらかじめ計算式が入っているので便利です。

暗号資産等に関する税務上の取扱い及び計算書について（令和5年12月）

こちらをダウンロードして計算していきましょう。

（総平均法）とありますが、
事前に届出をしていない限りこちらの計算方法になります。

暗号資産の種類ごとにシートを作成

ダウンロードしたExcelを開くと10枚のシートがあります。
メルカリではビットコインとイーサリアムの2種類の
取扱いがあるので暗号資産ごとにシートを分けてください。

年始残高の入力をする

前年はビットコインを購入しただけで、取引は無かったというかたは
ダウンロードしたExcelの「年始残高」の欄に、前年の取引をもとに
数字を入力してください。

取引履歴をもとにその年の取引を入力をする（年間取引が少ない場合）

1年間の取引が少ないかたは
「取引履歴」を元にExcelへ転記していきます。

「取引履歴」は
メルカリアプリ→マイページ→ビットコイン→取引履歴
で見ることができます。

取引の詳細は各取引をタップすると表示されます。

この画面をベースにExcelを埋めていきます。

月ごとの取引報告書を集計しその年の取引を入力をする（年間取引が多い場合）

1年間の取引が多いかたは、
毎月末に発行される「取引報告書」のCSVを
1年分ダウンロードしてから集計し、Excelに転記します。

「取引報告書」は
メルカリアプリ→マイページ→ビットコイン→設定→取引報告書
で見ることができます。

確定申告が不要な場合

ビットコイン取引の利益は「雑所得」になりますが
以下のすべてに該当するかたは確定申告が不要です。

・「雑所得」が20万円以下
・「雑所得」以外は「給与所得」のみ
（給与収入が2,000万円以下に限ります）

ここで気を付けないといけないのが、
「雑所得」にはビットコイン取引の利益だけではなく
メルカリの売上も「雑所得」に含まれます。

メルカリの売上とビットコインの利益を合算して
20万円を超える場合は確定申告が必要です。