紙提出でも出来る?!申告書控えの確認方法~所得税の申告書について解説します~

2025年(令和7年)1月より提出した申告書や届出書等に
税務署からの収受印がなくなります。

じゃあ提出の事実が確認できなくなるじゃない?
金融機関に申告書控えを求められたらどうするの??

今回は個人の方の申告書等の提出事実(控え)の
確認方法について解説します。

印鑑の神様も出番が少なくなるかも・・・

申告書や届出書などを税務署へ提出した場合、
従前は「収受印」といって
税務署が確かにこの申告書を受取りましたよ
という印が押されていました。

↓こんな感じです。

昨今、税務行政のDX化も進み
e-taxでの申告書の提出は
令和4年度現在、所得税65.7%、法人税91.1%と
紙で提出する方が少数派となりつつあります。

そこで
2025年1月(令和7年1月)より
税務署の収受印が廃止されます。

これからは紙で申告書を提出すると
税務署からのハンコは押されずに
申告書の受領だけで終わります。

現在は郵送で提出する場合、
①提出用の申告書
②控え用の申告書
③返信用封筒
の3セットが必要でした。

今後は①の提出用のみの送付となります。

2025年1月以降は
返信用封筒と控え用の申告書をいれても
ハンコも押されず
申告書控えが返送されてくるだけでしょう・・・

このため2025年以降に提出する申告書については
ご自身で控えの作成や提出年月日の記録が必須となります。

とはいえ、ご自身での申告書控えの保管や
提出年月日の記録だけでは心もとないですよね。

また、借入先の金融機関から申告書の控えを求められた時など
ご自身の記録だけでは事足りないこともあります。

こういった場合の申告書等の提出事実の確認方法について見ていきたいと思います。

【申告書等情報取得サービス】による確認

【申告書等情報取得サービス】とは
書面で提出した所得税の確定申告書、青色申告決算書・収支内訳書のPDFを
e-taxを使って無料で取得する方法です。

用意するものは以下です。
・マイナンバーカード
・スマホ(マイナンバーカードの読み取り)
・パソコン(スマホでも代用できます)

では、実際の手順を見ていきましょう。

申請編

e-taxにアクセスし、ログインをクリック

②「個人」をクリック

③「マイナンバーカード」の項目内にある
「スマートフォンで読み取り」をクリックすると
QRコードが表示されます。

!注意!
必ず、マイナンバーカードでログインしてください。
「マイナンバーカード」よりさらに下にある
「利用者識別番号」を使ってログインすると
途中で下記のようなエラーが出てしまいます。

④スマホのアプリ「マイナポータル」を開きます。

スマホにこのアプリが無ければ
インストールして下さい。

⑤アプリを開いて、下部の「読取り」をタップ。
先程のQRコードを読み取ります。

⑥利用者証明用電子証明書のパスワードを入力
(マイナンバーカード交付時に設定したものです)

⑦スマホでマイナンバーカードを読み取ります。


⑧ログインに成功すると、先程QRコードが出ていた画面が変わり
e-taxのマイページ画面が出てきます。

ここで「申請・納付手続を行う」をクリック

⑨画面が切り替わり、上部の
「新規作成」の「操作に進む」をクリック

⑩申告・申請・納税の画面に切り替わるので
下部「所得税申告書等情報の閲覧」をクリック

⑪提出先税務署等の確認画面が表示されるので、
ご自身の該当都道府県・税務署を選択し
「次へ」をクリック

⑫申告書等情報取得の申し込み画面が出てきますので
自分が取得したい申告書や決算書を選んで「次へ」をクリック

⑬入力内容の確認・訂正画面が出てくるので
内容に間違いがないか確認後「次へ」をクリック

⑭受付システムへの送信画面が出てきますので
再確認後「送信」をクリック

⑮小さな確認ウインドウが出るので「はい」をクリックします
すると即時通知の確認画面がでますので、
印刷するかスクショでこの画面を保存しておきましょう

↓この画面を保存しましょう↓

確認編

申告書閲覧の申請後、3日ほどでe-taxからメールが来ました。
閲覧できますよ、とは書かずに
「申告書等閲覧申請結果」となかなか回りくどい通知が送られてきます。

では、実際に確認していきます。

①e-taxにログイン

申請編の①から⑦の手順でログインします。

②メッセージボックスの「お知らせ・受信通知」をクリック


③受信フォルダの中にあるお知らせの
「申告書等閲覧申請結果(所得税)」をクリック

④受信通知が表示されるので
下部にある「申告書等データ一覧」をクリック

⑤データ一覧が表示されます。
保存したい申告書や決算書の「保存する」を
クリックするとPDFがダウンロードされます。

保存期間は6ヶ月ほどです。

⑥ダウウンロードされたPDFを確認すると
申告書や決算書の右上に「受付日時」や「受付番号」が
記載されています。
これが、収受印(受付印)の代わりですね。

↓申告書

↓決算書

【保有個人情報の開示請求】による確認

税務署に「保有個人情報開示請求書」を提出することで
過去に提出済みの申告書等を確認することができます。

保有個人情報開示請求書

手数料が300円かかります。
オンライン申請の場合は200円です。

写しの交付には1ヶ月程度の時間がかかるので、
余裕をもって申請しましょう。

税務署での申告書等の閲覧サービスを利用する

税務署の窓口で、過去に提出した申告書等を閲覧することができます。
窓口に行き「申告書等閲覧申請書」と「本人確認書類」を提示すると
申告書等を見ることができます。

申告書等閲覧申請書

閲覧している申告書は、撮影も可能です。
ただ、2025年1月以降に提出申告書に
収受印が押されているかは現時点で不明です・・・

◇個別相談
◇秋田ゆうこプロフィール

今回は紙提出でも出来る申告書の確認方法について
お話しました。

確かに確認は出来るのですが、
やっぱり手続きは面倒ですよね・・・

これを機会に電子申告にチャレンジするのもアリかなと
思います。

税務関係もペーパーレス化がますます進みそうです!

申告書控えの確認方法の詳細を知りたい方や、
これから電子申告にチャレンジしてみたい方は
是非個別相談をご利用ください。

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